研究概要 |
高性能識別器として広範な応用が行われているサポートベクターマシン(SVM)は,大量データを対象とする場合の計算時間がデータ件数の2乗から3乗に比例して増大する点に着目し,提案識別器との大量データでの性能比較を実施し,提案識別器の計算が数百倍以上高速であることを示した. 昨年度に大きな成果が得られた駐車場の車両検出システムは全国の駐車場に順次導入されてきている.またその画像データについても大量データでの高速な性能を明らかにした.提案識別器は,車両検出において特定の特徴抽出法を用いずに高い検出精度を達成している.これらの成果は,4編の論文として学術誌に掲載された.また,大量データでの性能比較はすでに投稿済みで,今年度の掲載が決定している. ごみ焼却炉の燃焼制御は自動化システムであるが現実にはオペレータによる頻繁な介入操作が行われており,画像データによるその自動化が求められている.試験的に集められた実データを用いて提案識別器によるプロトタイプとなるシステムを開発した.今後はこのシステムの実用化を目指す.
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