研究概要 |
本年度は,車両運転機能を自動的に獲得するドライビング・エージェントの自動設計法の創出に向けた実験システムを構築するとともに,コンピュータ制御の縮尺モデルカーを用いて,運行軌道上に置かれた障害物の実時間検出,運行空間へのマッピング,最終的な回避に向けた方法論を開発した.本研究で開発した,車両制御を行うドライビング・エージェントは下記の機能を備えている: i. GPSを想定した頭上のカメラを介した,現在の車両位置の知覚 ii. 車両搭載カメラのオプティカルフローからの単一かつ静的な障害物の検出 iii. 連続ビデオフレーム中の障害物に対する視差の動的な変化を観察するネイチャー・インスパイヤードな方法による,障害物の包括的な運行空間へのマッピング,および iv. 障害物近傍でのポテンシャル場に基づく回避操作. 以上のように,本年度に予定した研究実施計画どおりに着実に研究開発を進めた.構築した実験系は,本研究の目的達成のみならず,更なる研究展開にも活用できるものと期待している.
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