研究概要 |
平成21年度科学研究費補助金交付申請書に記した研究の目的に沿って,研究実施計画として示した「(1)試作的に作成した研修プログラムの改善」「(2)研修プログラムの適用可能性を明らかにするための図書館の現状調査」「(3)国内外の関連事例の調査」「(4)研修プログラムに付随して必要な関連教材の開発」「(5)研修プログラムの有効性を評価するための規準の検討」「(6)実証実験の実施と結果の分析」に取り組んだ。 (1) に関しては,研修プログラムの改訂版を完成させた。(2) に関しては,福井県及び秋田県において,追加の調査を実施した。(3) に関しては,国外の状況について,国際図書館連盟(IFLA)世界大会(ミラノ大会)において,また,アジアにおける状況確認のためにタイ国における図書館員の能力開発に関して情報収集を行なった。(4) に関しては,(1) に沿って関連教材の暫定版を開発した。(5) に関しては,研究者及び研修講師に意見を求め,評価規準の検討を開始した。(6) に関しては,(1)と(4)を用い,平成21年10月から平成22年3月にかけて,宮城県,栃木県,千葉県,福井県,佐賀県,北九州市,千代田区の各図書館において,実証実験を実施し,諸データを収集した。 こうした研究活動の結果得られた成果の一部を,平成21年度西日本図書館学会春季研究発表会において,「レファレンスサービス研修の要件に関する研究:研修モデルの形成を目指して」と題して,河合郁子氏と共同発表を行なった。また,タイ国における調査時に,訪問先のスコータイ・タマチラート公開大学及びディオンブリ・ラババット大学において,"Practice of E-learning and Education for E-learning Professional in Japanese Higher Education:Challenge of Aoyama Gakuin University"と題した報告を行い,本研究の意義と汎用性について,関係教員との意見交換を行なった。
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