研究課題/領域番号 |
20500247
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研究機関 | 独立行政法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
鈴木 紀子 独立行政法人情報通信研究機構, ユニバーサルメディア研究センター超臨場感システムグループ, 専門研究員 (80374106)
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研究分担者 |
馬田 一郎 独立行政法人情報通信研究機構, ユニバーサルメディア研究センター超臨場感システムグループ, 専攻研究員 (40374110)
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キーワード | 共同作業 / 多人数インタラクション / 役割構造の抽出 / ユビキタスセンサ / 非言語情報 / 発話行動 / 視線行動 / 身体配置 |
研究概要 |
本年度は主に、リーダーシップの時系列的な変遷に関するデータ分析および第三者評定実験を行なった。 (1) データ分析: (a) リーダーの変遷:課題遂行時間を序盤・中盤・終盤に3分割し、それぞれの時間帯における作業の進行に関する発話量と近方から完成図を目視する時間量の変化を調べることで、リーダーの時系列的な変遷の抽出を試みた。 (b) チームワークの検出:上述の項目に加えて、3名の実験参加者間の距離の変化を調べることで、チームワークの検出を試みた。 これらの結果から、客観的評定から得られるリーダー候補者が複数の評定項目間で同一になるとは限らないということがわかった。したがって、リーダーを評定する際にどの言語・非言語情報の項目が優勢なのかを調べるために、第三者による主観評価実験を行なった。 (2) 第三者評定実験の実施:リーダーを客観的に推定するに当たり、作業に参加していない第三者の視点による評価とデータ分析との対応を取ることを目的として、第三者評定実験を行なった。今回は、成人22名を対象とし、序盤・中盤・終盤と時系列的に3分割した共同作業のビデオ映像を視聴し、どの作業参加者がリーダーだという印象を持ったかという質問に回答してもらった。リーダーの役割について、第三者評定の結果と、これまでに分析した言語・非言語情報との相関を調べたところ、(i)作業の進行に関わる発話の頻度・時間、(ii)全体の発話時間、(iii)完成図の視認時間と完成図までの対物距離が、リーダーの役割を担う人物を推定する特徴量として有用であるという可能性が示唆された。
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