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2008 年度 実績報告書

圧反射モデルを導入した循環動態モデル

研究課題

研究課題/領域番号 20500270
研究機関京都大学

研究代表者

天野 晃  京都大学, 情報学研究科, 准教授 (60252491)

キーワード生体シミュレーション / 心臓シミュレーション / 循環動態 / 心筋細胞モデル / 圧受容体反射 / 心不全
研究概要

心筋細胞において,β1受容体の活性化により,細胞内カルシウム動態が影響を受け,収縮要素に対する機能克進へとつながる.平成21年度は,β刺激系モデルを導入したモルモット心筋細胞モデルであるKYOTOモデルと,心臓及び動脈や静脈をモデル化した循環モデルとの統合を完了し,神経制御系(圧反射)モデルからの制御出力を細胞モデルに対するβ刺激量であるイソプロテレノール濃度に変換する経験的変換式を実装した.この結果,仰臥位から立位へと起立負荷を与えたときの,動脈,上半身,下半身,静脈の血圧変動が再現可能になり,ヒトの実験結果ともよく整合する結果が得られた.また細胞モデルを用いているため,仰臥位と立位における心臓エネルギー消費が比較可能であり,さらに心拍出量も計算可能であるので,姿勢による負荷変動に対する心臓ポンプ効率の差を評価することが可能となった.心臓のポンプ効率が低下する心不全では,病態の悪化を避ける目的で仰臥位において利尿剤等の総血液量制御が行われるが,このような全身循環動態の変化も再現可能である.このような状況は,臨床的にはある程度実験データがとられているので,従来解釈が困難であった実験データについて,シミュレーションによる再現とその状況の解析を進めていくことが可能になった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 心筋細胞β刺激系モデルを導入したヒト乳児循環動態シミュレーションシステムの構築2008

    • 著者名/発表者名
      天野晃, 信秋裕, 嶋吉隆夫, 陸健銀, シムエンボ, 松田哲也
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌D J91-D

      ページ: 2177-2187

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 興奮伝達時間の左心室壁運動に与える影響-リング形状左心室モデルによるシミュレーション研究-2008

    • 著者名/発表者名
      高田康弘, 天野晃, 宋仁煥, 陸建銀, 嶋吉隆夫, 石川覚志, 小寺秀俊, 松田哲也
    • 雑誌名

      生体医工学 46

      ページ: 85-92

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 記述言語を用いた細胞生理学実験シミュレーション手法2008

    • 著者名/発表者名
      嶋吉隆夫, 天野晃, 松田哲也
    • 雑誌名

      生体医工学 46

      ページ: 77-84

    • 査読あり
  • [学会発表] An Approximation Model of Myocardial Crossbridge for Weak Coupling Calculation of Left Ventricle Model and Circulation Model2008

    • 著者名/発表者名
      Akira AMANO, Yasuhiro TAKADA, Jianyin LU, Takao SHIMAYOSHI, Tetsuya MATSUDA
    • 学会等名
      IEEE EMB Conference
    • 発表場所
      Vancouver, Canada
    • 年月日
      2008-08-21

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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