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2010 年度 実績報告書

圧反射モデルを導入した循環動態モデル

研究課題

研究課題/領域番号 20500270
研究機関立命館大学

研究代表者

天野 晃  立命館大学, 生命科学部, 教授 (60252491)

キーワード生体シミュレーション / 循環モデル / 心筋細胞モデル / 圧反射
研究概要

平成22年度は、詳細な心筋細胞モデルを導入した圧反射を含む循環モデル開発研究の最終年度として、解糖系とミトコンドリアにおけるTCAサイクルを連成させ、虚血状態におけるエネルギー代謝の評価が可能で、さらに血圧変動に対して、アドレナリン等の神経制御によるβ受容体刺激により変力作用を持つ細胞モデルと循環モデルの連成モデルを実現した。このモデルでは、部分的に低血流状態を生じている心臓における局所エネルギー代謝状態の評価等が可能であり、起立負荷等の負荷変動に対して、局所心筋状態がどのように変化するかを評価することができた。その結果、ミトコンドリア酸素分圧が低下するのに従って、電子伝達系の動きが止まり、NADHが不足することによりTCAサイクルが停止し、生成されたACoAが滞留するため、解糖系の動きも阻害される結果となった。また、ATP濃度の低下に伴いHexokinaseが停止するためグルコースから解糖系への基質供給が低下することが確認された。このような反応は個々の反応のバランスにより経過が大きく変化することが確認できた。
このような評価が可能なモデルは世界的にも例がなく有用性が高いが、モデルの妥当性を検証するための動物実験結果が少ないため、現在、評価用データを調査中である。心筋エネルギー代謝では、心筋梗塞等によるクレアチン等のエネルギー物質のバッファが細胞に与える影響が研究されているが、本モデルでは、このような病的状態の評価も可能であり、現在シミュレーション実験を進めている段階である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Minor contribution of cytosolic Ca2+ transients to the pacemaker rhythm in guinea pig sinoatrial node cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Himeno Y, Toyoda F, Satoh H, Amano A, Cha CY, Matsuura H, Noma A.
    • 雑誌名

      Am J Physiol Heart Circ Physiol

      巻: 300(1) ページ: H251-H261

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Oblique 3D MRI Tags for the Estimation of True 3D Cardiac Motion Parameters2010

    • 著者名/発表者名
      Yu Shimizu, Akira Amano, Tetsuya Matsuda
    • 雑誌名

      Int J Cardiovasc Imaging

      巻: 26(8) ページ: 905-921

    • 査読あり
  • [学会発表] A method for semantic definition of experimental protocols2010

    • 著者名/発表者名
      Takao Shimayoshi, Akira Amano, Tetsuya Matsuda
    • 学会等名
      11th International Conference on Systems Biology
    • 発表場所
      イギリス エジンバラ
    • 年月日
      2010-10-11

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公開日: 2012-07-19  

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