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2010 年度 実績報告書

後頭頂連合野における刺激顕在性の表現様式

研究課題

研究課題/領域番号 20500283
研究機関京都大学

研究代表者

小川 正  京都大学, 医学研究科, 准教授 (50311197)

キーワードYisaal saliency / 注意 / 眼球運動 / サル / LIP / 視覚選択
研究概要

多数の赤リンゴの中で1つだけある青リンゴのように、基本的な特徴次元で周囲とコントラストをもつ刺激は視覚的顕在性が高く、我々の注意を自動的に惹きつける。注意や視覚選択のモデルでは、視覚的顕在性の強度を表現する"saliency map"の存在が示唆されている(Koch & Ullman, 1985 ; Itti & Koch, 1999)。本研究では後頭頂連合野(LIP野、7a野)がsaliency mapとしての機能を果たしている可能性を検討するため、刺激の視覚的顕在性の強度を様々に変えた場合、その強度変化がニューロン活動においてどのような形式で表現されているかを調べた。サルには複数刺激の中で1つだけ色の異なる刺激を目標として探す視覚探索課題を訓練し、目標刺激と妨害刺激の色コントラストの大きさを様々に変えて実験を行った。目標刺激の顕在性強度は、目標刺激が呈示されてから選択されるまでに必要な時間を行動学的に計測することにより評価した。その結果、提示された視覚刺激の特徴にかかわらず、視覚的顕在性が強く(弱く)なるほど、視覚刺激が提示されてからニューロン活動が有意に増大するまでの時間が短縮(伸長)することを見出した。このことは、後頭頂連合野において視野内に現れた視覚刺激の顕在性を、その刺激が有している刺激特長にかかわらずに表現できることを示唆している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Differential temporal storage capacity in the baseline activity of neurons in macaque frontal eye field and area V42010

    • 著者名/発表者名
      Ogawa T, Komatsu H
    • 雑誌名

      J Neurophysiol

      巻: 103 ページ: 2433-2445

    • 査読あり
  • [学会発表] Neuronal activity in the prefrontal cortex during the course of updating knowledge for problem solution2011

    • 著者名/発表者名
      小川正
    • 学会等名
      第1回東北大学脳科学国際シンポジウム2011
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2011-01-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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