• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

抑制性シナプスを制御する分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20500296
研究機関徳島文理大学

研究代表者

栗生 俊彦  徳島文理大学, 香川薬学部, 助教 (10401374)

キーワード神経科学 / 抑制性シナプス / 可塑性 / 長期増強 / GABA
研究概要

本研究では、分散培養下の海馬神経細胞を実験系に選び、抑制性シナプスの可塑的な変化がどのような分子基盤の上に成り立っているのかを明らかにするため、分子生物学的手法、リアルタイム画像解析法、電気生理学的手法を総合して解析することを目的としている。平成20年度には、抑制性シナプスの可視化に取り組み、抑制性シナプス前部および後部を同時に可視化することに成功した。平成21年度は、可視化された抑制性シナプスについて、タイムラプスイメージングにより、詳細に観察し、培養初期の抑制性シナプスは、顕著な形態変化をすることを明らかにした。抑制性シナプスにおける形態変化には、以下の3つのタイプが存在することが新たに分かった。(1)近傍の抑制性シナプスと融合することにより、より大きなサイズの抑制性シナプスを形成するタイプ、(2)一つの抑制性シナプスが分裂し、二つの抑制性シナプスを形成するタイプ、(3)樹状突起上を移動することによって、抑制性シナプスの形成位置を変化するタイプの3タイプである。これらの結果は、抑制性シナプスはその形態を大きく変化させることにより、神経ネットワークのアライメントを行っていることを示唆している。現在、これらの研究成果についてまとめた論文を投稿準備中である。さらに、今後の研究として電気生理学的手法を組み合わせた系の確立を試みている。caged GABAを用いて、可視化された抑制性シナプスを単一シナプスレベルで刺激し、電流応答を記録することが可能となれば、抑制性シナプスの形態と機能を結びつける研究ができると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Simultaneous imaging of the motility of presynaptic varicosities and postsynaptic scaffolding proteins at inhibitory synapses2009

    • 著者名/発表者名
      栗生俊彦
    • 学会等名
      第36回国際生理学会世界大会(IUPS 2009)
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府)
    • 年月日
      2009-07-28
  • [備考]

    • URL

      http://kp.bunri-u.ac.jp/kph15/Kuriupublication.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi