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2010 年度 実績報告書

頭部感覚神経節の生と神細胞の極性・軸索伸長における細胞内分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20500306
研究機関東北大学

研究代表者

前田 美香 (佐藤 美香)  東北大学, 加齢医学研究所, 産学官連携研究員 (40292205)

キーワードゼブラフィッシュ / 三叉神経 / 運動神経
研究概要

本研究課題においてはCRMPファミリー遺伝子のノックダウンによって三叉神経細胞の配列方向と軸索出現部位が無秩序になること、またこれに伴って軸索伸長が不良になり、細胞体の異常運動が引き起こされることを見いだしてきた。これに加えて同様の神経細胞の異常が、ニューロピリン・Cdk5・N-カドヘリン・L1-CAM・TAG1、のノックダウンによっても起きることを明らかにした。これらの遺伝子群とCRMPファミリーの2重ノックダウンではそれぞれに相乗的な効果が観察され、遺伝子産物の作用が同一の遺伝学的カスケード上にあることが示唆された。
次に上記と同様の遺伝子群のノックダウン実験において、新たに運動神経の発生に異常を引き起こすことを発見した。脊髄運動神経は、本来細胞体が脊髄内に位置し、末梢軸索が脊髄の外へ向かって伸長する。ところがノックダウン胚では細胞体が軸索と共に脊髄外へ逸脱してしまうのである。この現象については、本年度の研究において、運動神経軸索の伸長に追随し軸索を取り囲むように発生する、グリア細胞の機能異常が原因の1つであることを明らかにした。
これら発生過程の知覚神経・運動神経のそれぞれに見られた事象は、細胞体の異常運動という点で共通項があり、また異常を引き起こす原因遺伝子もまた共通であることが注目に値する。これらの知見は末梢神経の分化・発達に存在する普遍的なルールを見いだすカギとなる可能性を持ち、今後さらなる細胞生物学的・分子生物学的な解析が必要と思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ゼブラフィッシュ胚における一次運動神経細胞体を脊髄に保持する機構について2010

    • 著者名/発表者名
      前田(佐藤)美香、東海林亙
    • 学会等名
      第81回日本動物学会年会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2010-09-23
  • [学会発表] neural crest-derived cells are involoved with earyly mechanisms to maintain motoneuron cell bodies in zebrafish embryonic spinal cord2010

    • 著者名/発表者名
      Sato-Meda, M., Shoji, W.
    • 学会等名
      第43回日本発生生物学会年会
    • 発表場所
      京都国際会議場
    • 年月日
      2010-06-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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