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2008 年度 実績報告書

正常型プリオン蛋白質とそのホモログが引き起こす神経変性/保護作用の分子機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 20500324
研究機関長崎大学

研究代表者

山口 尚宏  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40432976)

研究分担者 上園 保仁  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (20213340)
キーワードプリオン蛋白質(PrP) / Doppel(Dpl) / 神経変性死 / 代謝型グルタミン酸受容体I型(mGluR1) / 免疫沈降 / 細胞内Ca2+オーバーロード / 蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)
研究概要

本研究の目的は正常型プリオン蛋白質(Prion Protein/PrP)とそのホモログ、及びそれらのミュータント蛋白質が引き起こす神経変性/保護作用の分子機構解明である。PrPの機能解析のために我々が作成したプリオン蛋白(PrP)遺伝子ノックアウト(Ngsk Prnp-/-)マウスは、生後約1年すると小脳プルキンエ細胞変性死を伴う失調症状を呈したこの異常はNgsk Prnp-/-がPrPのホモログの1つであるDoppel(Dpl)を過剰発現しておりPrPの機能消失とDplの過剰発現との両方が原因であることがわかったが、その分子機構については未だ解明されていない。我々は、その後DplがXenopus oocyteにおいてカルシウムイオン(Ca2+)動員性受容体の脱感作を抑制し、細胞内Ca2+の濃度上昇を引き起こすことを見出した。過度の細胞内Ca2+の濃度上昇は細胞死を引き起こすが知られているのでPrPはCa2+動員性の受容体と相互作用することで細胞内Ca2+を調節しており、その調節機構が破綻することで神経細胞の変性死が引き起こされることを考え、プルキンエ細胞に多く発現しているCa2+動員性受容体である代謝型グルタミン酸受容体I型(mGluR1)とPrP関連蛋白質との結合を、マウスの培養神経細胞に今日発現させ免疫沈降及び蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を用いてを検討し、mGluR1とPrP、DplとmGluR1が結合しうることが確認された。このことはPrPおよびDplがmGluR1を介して神経細胞内Ca2+濃度を調節していることを示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 異常型プリオン蛋白質による神経細胞変性死におけるmGluR1の役割とプリオン蛋白質との相互作用2009

    • 著者名/発表者名
      松原 岳大
    • 学会等名
      日本薬理学会
    • 発表場所
      パシフイコ横浜
    • 年月日
      2009-03-16

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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