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2009 年度 実績報告書

ブルーリ潰瘍(M.ulcerans感染症)における末梢神経障害の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20500325
研究機関鹿児島大学

研究代表者

後藤 正道  鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 客員研究員 (80325779)

キーワード抗酸菌 / 感染症 / 病理学 / 神経科学 / 国際医療
研究概要

ブルーリ潰瘍は、熱帯、亜熱帯地域の難治性皮膚疾患であり、大きく深い無痛性の皮膚潰瘍が形成される。我々はM.ulcerans感染マウスでは末梢神経内への抗酸菌の侵入と病変部の知覚低下があること、神経病変が菌の産生するmycolactoneによることを見い出した。ブルーリ潰瘍における病変の発症機序がわかれば悲惨な後遺症を防ぐことができ、国際貢献につながる。
本年度は、化学療法の効果について検討した。BALB/cマウスにM.ulceransを接種して、Rifalazil5mg/kg/day投与前後の組織像を経時的に比較したところ、治療開始後1週間までは組織壊死と間質の浮腫が残存したが、3週後から15週後にかけて徐々に菌がマクロファージに取り込まれ、類上皮細胞が出現して病変は消退した。また、ガーナのブルーリ潰瘍7症例について、抗菌薬(RFP+SM)治療前後の皮膚組織の炎症パターンを検索したところ、治療前では壊死と軽度の急性炎症が認められた。治療開始後6週間では類上皮細胞、多核巨細胞、Tリンパ球、Bリンパ球が出現した。これらの結果から、化学療法によって菌が変性・死滅すると類上皮細胞肉芽腫が形成されることがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] Comparison of murine and human histopathology after chemotherapy2010

    • 著者名/発表者名
      後藤正道, 他
    • 学会等名
      Annual Meeting of the WHO Global Buruli ulcer Initiative
    • 発表場所
      WHO本部(Geneva, Switzerland)
    • 年月日
      20100321-20100323
  • [学会発表] ANALYSIS OF PURE NEURAL LEPROSY IN MYANMAR2009

    • 著者名/発表者名
      Kyaw Kyaw, et al.
    • 学会等名
      41th U.S.-Japan Tuberculosis and leprosy conference
    • 発表場所
      IPホテル(Fukuoka)
    • 年月日
      20090729-20090731
  • [学会発表] ミャンマーにおける純神経型ハンセン病の皮膚病変2009

    • 著者名/発表者名
      後藤正道, 他
    • 学会等名
      第50回日本神経病理学会総会
    • 発表場所
      サンポート高松、かがわ国際会議場(高松市)
    • 年月日
      20090604-20090606
  • [学会発表] ミャンマーにおける純神経型ハンセン病の検討(第3報)2009

    • 著者名/発表者名
      後藤正道, 他
    • 学会等名
      第82回日本ハンセン病学会総会
    • 発表場所
      ビッグハート出雲(出雲市)
    • 年月日
      20090514-20090515
  • [学会発表] ハンセン病の運動麻痺に対する総合電流刺激装置(EMS)を用いた治療法の検討2009

    • 著者名/発表者名
      圓純一郎, 他
    • 学会等名
      第82回日本ハンセン病学会総会
    • 発表場所
      ビッグハート出雲(出雲市)
    • 年月日
      20090514-20090515

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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