研究概要 |
超音波ドップラ血流計を用いて、自転車エルゴメータ運転時および姿勢変換時において中大脳動脈血流波形を経時的に測定した。得られた血流波形は、変動度解析および抵抗指数の算出により力学的に解析した。運動負荷の場合は最高血流速度が大きく変化し,最低血流速度はあまり変化しないことが分かった.姿勢変換(仰臥から立位)の場合は,心臓の位置変化によって生じる最低血流速度の変化が顕著に現れた.両方の場合において,流速変動度および抵抗指数共に増加する傾向を示した.このような身体活動時の血流の変動は、脳循環の生理学的理解にとって重要であるばかりでなく、脳血管病変の発生を考える上でも重要であると考えられる。
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