| 研究概要 |
平成20年度より顎変形症手術シミュレーションの構築を3段階の行程に分けて,開発を行ってきた.初年度は,シミュレーションの根幹でもあるCT画像データからの制作する画像情報の精度の向上を図った.画像構築の際最も問題となる口腔内に装着された補綴装置などのアーチファクトを石膏模型から制作した3次元表面形状データと統合させることから高精度3次元再構成画像の構築を可能とした.平成21年度はこれらの画像データを用いて,光学式位置センサを用いて計測した顎運動データによる4次元解析,Computer moniter上でのバーチャル手術シミュレーションを行い,さらに3次元造形装置による石膏モデルを用いることにより,モデルシミュレーションからなるmultiphase simularion systemの構築した.
平成22年度は開発したシミュレーションを顎変形症手術20症例に応用し実用化を行った.その内訳は,顎変形症治療シミュレーション16例,腫瘍摘出後の下顎骨再建シミュレーション4例である.短期間の経過観察であるが良好な成績を収めている.また,これらの成果報告を,海外雑誌に投稿中である.
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