研究課題
平成20年度は健常者の摂食・嚥下機能を評価する目的で下記の研究を遂行した。1.食塊の性状が嚥下運動時における舌骨上筋群の筋電図活動に与える影響健常成人男性6名(平均年齢:24.8歳)を対象に水、とろみ水3mlおよびゼリー1.6ml嚥下時の舌骨上筋群の筋活動を測定、分析した。(1)筋活動最大値はとろみ水、ゼリーで高くなる傾向を認めた。(2)筋活動最大値までの到達時間はゼリーで最大であった。今後舌圧を同時に測定し健常者での筋活動と舌運動との関係を明らかにする。2.健常正常者における頸部嚥下聴診音の分析健常成人20名(男性:10名、女性:10名、平均年齢26.0歳)を対象に水5ml嚥下時の頸部嚥下音を電子聴診器にて録音し、分析した。(1)嚥下音の持続時間は男性0.24秒、女性0.36秒で女性のが長い傾向にあった。(2)嚥下音の周波数は男女とも第2音(舌の搬送運動、咽頭収縮筋の蠕動様運動、食道入口部開大運動時)が高値であった。3.健常高齢者における摂食・嚥下機能に関する実態調査健常高齢者(平均年齢:73.3歳)146名を対象に摂食・嚥下状況に関するアンケート調査を行った。(1)咽頭期機能の項目で約3割のものに少なからず機能の低下が認められた。
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