研究課題/領域番号 |
20500452
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
中村 康典 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 助教 (30315444)
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研究分担者 |
下堂薗 恵 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 准教授 (30325782)
西 恭宏 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 准教授 (10189251)
中山 歩 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 助教 (10398290)
平原 成浩 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70218808)
中村 典史 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 教授 (60217875)
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キーワード | 摂食・嚥下障害 / 顎口腔機能 / リハビリテーション / 歯学 / 医療・福祉 |
研究概要 |
平成22年度は21年度に引き続き、自立高齢者の摂食・嚥下機能を評価する目的で研究を遂行した。 1.自立高齢者における摂食・嚥下機能に関する実態調査 健常自立高齢者(平均年齢:73.3歳)146名を対象に摂食・嚥下機能に関するアンケート調査を行い、摂食・嚥下機能低下に関わる因子について検討を行った。 (1)摂食・嚥下機能に関して健常自立高齢者でも約2割が「飲み込みにくさ」を自覚しており、潜在的に摂食・嚥下が低下している者が少なからず存在することが明らかとなった。 (2)飲み込み難さの自覚」について重回帰分析から「咽頭残留感」、「食事のこぼれ」、「義歯咀嚼困難」、「軟食を好む」、「うがい時ムセ」などの項目で誤嚥の危険因子として挙げられた。 2.高齢者の入院時のおける摂食・嚥下機能の評価 混合病棟入院時の高齢者でも17.3%が飲み込みにくさを自覚し、食事時間の遅延や硬い物が食べ難くなるなどの口腔期の項目で約25%のものが問題を自覚していた。 3.地域歯科診療所受診高齢者の摂食・嚥下の評価 口腔に疾患のある自立高齢者では14.2%が飲み込みにくさの自覚があり、30~40%が食事の好みの硬さの変化や食事の遅延などの口腔期に問題を抱えていた。 以上の結果、評価に用いた嚥下質問票は潜在的な摂食・嚥下障害の抽出、その要因項目の評価に有用と考える。今後は質問表から抽出された障害や要因についてVE検査などの行い詳細に検討していく必要がある。
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