研究分担者 |
武田 涼子 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 准教授 (10316432)
鈴木 誠 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 助教 (90382697)
村上 賢一 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 助教 (60433520)
吉田 忠義 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 助手 (20445117)
梁川 和也 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 助手 (00453358)
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研究概要 |
本年度は姿勢最適化トレーニングのモデルとしてファンクショナル・リーチ(functional reach:以下,FR)を取り上げ,最適な姿勢を言語教示する場合のinternal focus of attention(以下,IFA)とexternal focus of attention(以下,EFA)の運動学習への効果の差異を,外在的フィードバックを与えた場合について明らかにすることを研究目的とした.被験者は健康な大学生22名(年齢19.5±0.5歳)とし,初めにトレーニング前テスト(以下,プレテスト)にて外果から第3指末端での水平距離(FR距離)を測定した.プレテスト終了後,被験者を無作為にIFA群(11名)とEFA群(11名)の2群に振り分け,5日間連続で練習を各日10回実施し,その際,各々の教示と結果の知識(KR)を与えた.また,練習期間終了の翌日に第1保持テストを実施,その1週間後に第2保持テストを実施した.研究の結果,プレテストを基準としたFR距離の変化量は,練習4日目(F(1, 20)=5.42, p<0.05)と練習5日目(F(1, 20)=4.43, p<0.05)のEFA群でIFA群よりも有意に大きかった.また,プレテストと比較してEFA群において練習期間・保持テストを通して有意に値が大きかったが,IFA群は有意でなかった.本年度の研究結果より,教示と外在的フィードバックの関連性の強弱によって学習効果に影響を及ぼす可能性が示唆された.特に,EFA群においては教示と今回外在的フィードバックとして用いたKRとの関連性が強いために,運動学習が促されたものと考えられた.今後の課題としては,姿勢最適化トレーニングにおいてIFAを有効活用するため,IFAとパフォーマンスの知識の組み合わせによる効果を検討することが必要である.
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