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2009 年度 実績報告書

運動療法がメタボリック症候群の血管内皮・単球・血小板機能と動脈硬化に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 20500462
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

倉林 均  埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (70192036)

キーワードリハビリテーション / 脳卒中 / メタボリック症候群 / 血小板
研究概要

運動療法が血管内皮機能や血小板活性化に与える影響を解析し、運動療法が脳卒中の進展抑制にどこまで関与できるかを研究した。血小板活性化は加齢によるものではなく血管内皮障害に起因すること、健康成人よりも動脈硬化患者のほうが血小板は活性化していること、動脈硬化の少ない脳卒中患者では血小板活性化は少ないこと、インスリン抵抗性と脳卒中再発に関連があること、運動療法の施行時間数に応じて血管内皮、凝固・線溶系の指標が低下してくること、等を学術雑誌および学術集会で報告した。これらの研究結果を考え合わせると、脳卒中後の血管内皮機能や線溶機能は強く障害されているが、運動療法により軽減してくること、そして運動療法の施行時間を増やすほど血管内皮機能や線溶機能の障害が軽減していく可能性が示唆された。一方、動脈硬化を基盤としていない脳梗塞では、内皮機能の障害は軽度で、運動療法の時間と血管内皮機能や線溶機能の障害の軽減には関連が乏しかった。またインスリン抵抗性やメタボリック症候群を有する症例では血管内皮機能や線溶機能の障害が強く、再発の危険性が高い傾向がみられた。即ち、脳卒中では動脈硬化により血小板が活性化し、血管内皮機能や線溶機能が障害されているが、運動療法により動脈硬化進展を抑制し、脳卒中の二次予防に寄与できる可能性が示唆された。運動療法が片麻痺などの運動機能だけではなく呼吸機能や免疫機能も改善することは既に報告したが、本研究により運動療法が運動、呼吸、免疫の改善に関与しているだけでなく、動脈硬化や脳卒中の予防にも関与することが示唆された。引き続き研究を進め、運動療法による動脈硬化の進展抑制の機序を解析していきたい

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Successful treatment of pulmonary aspiration due to brain stem infarction by using cough exercise based on swallowing scintigraphy2009

    • 著者名/発表者名
      Kanai N
    • 雑誌名

      Dysphagia 24

      ページ: 434-437

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Is insulin related to recurrence of stroke or incident of ischemic heart disease in patients with stroke?2009

    • 著者名/発表者名
      Hishinuma A
    • 雑誌名

      Journal of Stroke and Cerebrovascular Diseases 18

      ページ: 294-297

    • 査読あり
  • [学会発表] 高齢脳梗塞のリハビリテーション中の血管内皮、凝固・線溶、血小板マーカーの変動2009

    • 著者名/発表者名
      倉林均
    • 学会等名
      日本老年医学会学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2009-06-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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