研究課題/領域番号 |
20500463
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
増田 卓 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (30165716)
|
研究分担者 |
野田 千春 北里大学, 医学部, 助教 (80365080)
小倉 彩 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (10337991)
|
キーワード | 心臓 / リハビリテーション / 自律神経活動 / 多疾患有病者 / 運動療法 |
研究概要 |
A.研究目的 入院期心リハを終了した壮年AMI患者の職業性ストレスと健康関連QOLを評価し、回復期心リハの効果を検討した。 B.研究方法 対象は、壮年AMI患者109例で、回復期心リハを6ヶ月間継続した継続群(72例)と非継続の非継続群(37例)の2群に分類した。退院時および6ヶ月後に、不安と抑うつと健康関連QOLを調査した。発症6ヶ月後には職場でのストレス要因、ストレス緩和要因、心身のストレス反応を評価した。(倫理面への配慮)患者への説明と同意:倫理委員会C倫04-144 C.研究結果 職場でのストレス要因では働きがいに関するストレスが非継続群より継続群で有意に低かったが、ストレス緩和要因では2群間で有意差を認なかった。心身のストレス反応では活気、イライラ感、疲労感、抑うつ感、身体愁訴が非継続群よりも継続群で有意に低かった。健康関連QOLスコアは、継続群は退院時と比較して6ヶ月後に有意に増加したが、非継続群では低下した。 D.考察 非継続群では継続群と比較して働きがいの低下を認めたが、非継続群では復職後も身体活動に対する不安が強く、仕事に対する意欲が低下していたと推測された。非継続群が継続群に比べて、心身のストレス反応が強くQOLの改善が認めなられかった理由は、心リハに参加できなかったことにより運動についての適正な内容や強度の情報が得られなかったためと思われた。 E.結論 回復期心リハでは、リハ継続の過程で、専門家による定期的な評価と指導が得られ、復職後の心身のストレスの緩和とQOLの改善に効果的に働くと考えられた。
|