研究概要 |
平成20年度の研究成果は、次のようである。 1)従来の発達検査では不十分であった、前言語期の子どもの認知およびコミュニケーション行動の発達レベル評価に関して,適切な評価尺度を開発するために作成した、前言語期の認知・理解面、コミュニケーション行動面、運動機能面からなる、発達チェック・リスト試案(進藤他;1999)の評価項目を再検討した。協力者12名(0ヶ月〜12ヶ月乳児)のデータを分析し検討した。 2)研究打ち合わせ会議を実施し、次の件を検討した。 (1)現行の乳児発達検査や乳児発達研究に関する文献資料の情報、(2)対象年齢を0ヶ月〜24ヶ月に拡大、(3)新たな発達項目の追加、(4)質問紙の内容表現の吟味、(5)月齢毎のチェック項目数など。 3)実施に先立ち、質問紙への回答の依頼文や、質問紙への回答の方法、質問紙の送付方法(メール郵送など)についても検討し、各書式を作成した。 4)上記の検討を踏まえて、粗大運動、手の操作・対物関係、口の動き、コミュニケーション(聴覚・理解)、コミュニケーション(表出)、情緒・対人関係の6領域からなる0ヶ月〜24ヶ月児用の発達質問紙の修正版を作成した。 5)発達質問紙の項目が,一般乳児の発達に即した内容で、発達に即した時期に出現するものであるかを追跡し,再確認するため,健常乳児について誕生から2歳までの期間,縦断的調査を実施することとした。
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