研究概要 |
平成22年度の研究成果は、次のようである。 1)新生児聴覚スクリーニング後の要再検児や発達面に遅れがみられる乳幼児に適用可能な前言語期の発達評価質問紙を開発する目的で、前年度に引き続き、私共が試作した粗大運動、手の操作・対物関係、口の動き,コミュニケーション(聴覚・理解)、コミュニケーション(表出)、情緒・対人関係の6領域からなる0ヶ月~24ヶ月児用の発達質問紙(修正版)を用いて、生後0か月から2歳に至る健常乳幼児計42名(男児22名、女児20名)について、月毎ごとの各領域の発達を調査・集計した。 2)調査方法は、パソコンもしくは紙ベースでのアンケート調査方式にて行っていたが、パソコンよりもより簡便な携帯電話での回答の可能性を検討するために、東京職能訓練大学校の福良博史先生、伊東久美子先生のご協力により、携帯電話から入力出来るシステムを試作した。 3)7月と3月に研究打ち合わせ会を行い、研究協力児の各月齢ごとの発達状況に基付き、調査項目の内容の意義、内容の表現,項目の適用性について、詳細に検討を行った。今後、1歳後半~2歳児の調査結果を集積して、半年後には発達質問紙の完成版を作成し、新生児聴覚スクリーニングで要再検となった児や発達面に遅れがみられる乳幼児に適用を試みる予定である。
|