健常者8名、慢性期脊髄損傷4名(完全損傷2名、不全損傷2名)を対象に、ロボット歩行訓練中の脳賦活状況を多チャンネル近赤外線光測定装置にて比較した。歩行は、1.他動歩行、2.能動アシスト歩行、3.歩行の運動イメージのみ、4.鏡を見て能動アシスト歩行である。不全脊髄損傷者と健常者では、脳賦活の傾向はほぼ類似していたが、不全損傷では、賦活の範囲が広かった。一方、完全損傷では、能動アシスト歩行や歩行イメージのみでは脳賦活は生じなかったが、鏡によるフィードバックにより、脳賦活が見られた。また、有効な筋電収縮を引き出せる荷重タイミングを視覚フィードバックする装置を開発、検証した。
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