研究分担者 |
塩飽 邦憲 島根大学, 医学部, 教授 (10108384)
阪本 邦夫 甲南大学, 知能情報学部, 准教授 (80315655)
廣冨 哲也 島根大学, 総合理工学部, 准教授 (70379692)
野村 収作 長岡技術科学大学, 産学融合トップランナー養成センター, 特任准教授 (80362911)
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研究概要 |
グループ回想法では,計画から実行,その後の評価の各段階で,実施する介護スタッフに多大な作業が課せられる.スタッフの経験及び知識不足を補い,また負荷を軽減するため,情報技術を活用したグループ回想法支援システムの開発に向け,本年度は以下の研究を実施した. 1.グループ回想法の実践において要求される記録作成のコストを軽減する記録システムの設計・構築に取り組んだ.まず,計測データの判断は人間に関する洞察力と知識量に勝る医療従事者に最終的に委ねるべきであるとの考えの下,人間の判断を仰ぐべき事象と処理自動化可能な事象を整理した.非接触センサから得られる実時間データをビデオ映像にリンクして記録するための枠組みを検討し,さらに行動認識自動化に向け,ビデオデータの映像ならびに音(発話)の抽出・解析について研究を行った.回想法実施環境での試験的動作確認に取り組んだ. 2.回想法セッションに係る情報を提示,再現するシステムの構築を行った,特に,高臨場感情報提示技術について具体的な構成を提案した.そこでは複数人が向き合って互いに協調的かつ自然に作業できるようにするための空間的な映像および音の提示機構を開発した.テーブル状マルチモーダルシステムを回想法に適用するためのソフトウェアツールを実装した. 3.参加者の生理心理状態の評価手法について基礎的研究を行った.将来的な様々な可能性を探るために.自律神経系指標やバイオマーカーを含め,多角的に研究遂行を行った.
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