研究課題/領域番号 |
20500483
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
徳田 哲男 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (40073043)
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研究分担者 |
國澤 尚子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (20310625)
嶌末 憲子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (80325993)
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キーワード | 高齢者 / 自立支援 / 生活用製品 / 操作性 / 安全性 / 変遷 |
研究概要 |
さまざまな生活用製品の中から、自立生活の継続に不可欠とされる移動、着衣・清拭、操作などの基本動作に要求される一般生活用製品、共用品及び福祉用具などを、身体機能の低下に伴う製品連鎖の特徴に注目しつつ、使用目的別に数種類程度を選出して製品評価を実施した。 対象者はシルバー人材センター登録の13名(男性2名、女性11名、年齢61~79歳)であった。 基本的な身体機能計測(感覚機能、認知機能、操作性、立位保持能力の各評価)の後、移動((1)水平:7、(2)階段:6、(3)立ち座り:7)、着衣((4)衣服の留め具:7)、操作((5)爪切り:7、(6)食事:6、(7)パソコン:6)の合計7動作、46製品、64パターンについて、製品別の評価を実施した。 自立継続に向けた製品連鎖について動作別に分析した。一例として移動製品では、安心して使い易い製品(現在)で、歩行補助車の評価が最も高かった者は、引き続き自立継続に有効な製品(将来)でも歩行補助車の希望は多いが、自走式車いすへの移行も認めた。現在は自転車が将来はパワーアシスト付き自転車と歩行補助者へ、現在は棒状杖ではハンドル型電動車いすと歩行補助車へ希望が移行した。 普段から慣れ親しんできた製品には比較的高い評価を示したが、操作性、安全性あるいは確実性等の低下は、これらの評価を高める製品への移行を促した。一方、身体機能の低下を意識して開発された製品には消極的な反応も散見されており、一般製品と福祉用具をつなぐ製品(たとえば共用品)の普及にはもっと注目しても良い。日常生活でのさまざまな目的の遂行手段として必要とされる製品利用を継続して提供可能な生活環境、すなわち製品更新への連鎖の鎖を途絶えさせない製品開発の在り方や流通体制の確立が大切とされる。
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