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2008 年度 実績報告書

高濃度人工炭酸浴による血行促進効果がもたらす下肢痛改善効果とその介護予防への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20500484
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

宮下 和久  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50124889)

研究分担者 吉益 光一  和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (40382337)
森岡 郁晴  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (70264877)
福元 仁  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (30511555)
竹村 重輝  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70511559)
キーワード高濃度人工炭酸水浴 / 末梢循環 / レーザー血流画像化装置 / サーモグラフィー / 皮膚温 / 主観的温冷感(VAS)
研究概要

介護施設および家庭における高濃度人工炭酸温水浴による下肢疼痛改善のために、今年度は基礎研究として下肢の末梢循環促進効果をもたらす条件を正常人で検討した。
下腿浸漬の条件は、水温35℃群(男性7名,30.9±8.9歳)(平均±標準偏差)、38℃群(男性6名、32.5±8.5歳)に対し、それぞれ炭酸濃度0ppm(淡水,対照)および1,000ppmの人工炭酸温水を設定した。実験は室温23.3±1,1℃の環境下で、浸漬部位は両足下腿膝関節部までとした。
浸漬前5分間・浸漬10分間・回復15分間の観察時間とした。測定はレーザー血流画像化装置を用いて、足背部の皮膚末梢血流を浸漬前後1分毎に、サーモグラフィーを用いて足背部を浸漬前後5時点で撮影し、皮膚温はサーミスタ温度計を用いて下腿左右8部位で1分毎に、主観的温冷感をVisual analogue scale(VAS)を用いて4時点で行った。
レーザー血流画像化装置による皮膚末梢血流量では、水温35℃群、38℃群の回復期全てにおいて、対照に比して炭酸濃度1,000ppmで有意に高値であった。サーモグラフィーでは有意な差は見られなかった。皮膚温では、35℃群で下腿内側、38℃群で下腿外側の一部に炭酸濃度1,000ppmで有意に高値であった。主観的温冷感(VAS)では、水温35℃群、38℃群の回復期全てにおいて炭酸濃度1,000ppmで有意に高値であった。以上のことから評価方法として、レーザー血流画像化装置およびVASが適していた。一方、下肢末梢循環促進の効果的な条件として、水温35℃、38℃の両方に炭酸濃度1,000ppmで対照に対して循環促進がみられた。炭酸水の皮下血流に及ぼす影響を評価するための条件としては水温35℃および38℃の双方とも適していたが、有症者に対する症状改善には、熱と炭酸による複合効果が期待できる38℃の方がより効果的であると考えられた。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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