研究課題
パソコン画面の要求値(移動指標)に筋力発揮値を合わせる上肢(握力:静的筋力)・下肢(脚伸展力:動的筋力)の筋力発揮調整能測定装置を用いて、最大下での能力発揮に基づく有効な動的筋力発揮調整能の測定・評価法を検討した。当初の予定では上肢・下肢の動的筋力発揮調整能の測定・評価法の優先性について、測定値の信頼性、妥当性および対応関係から総合的な検討まで行う計画であったが、下肢発揮形態での評価指数について選別の根拠が十分得られなかったことから、上肢の動的筋力発揮調整能を測定するテストを作成し、評価法を確立することを優先して研究を実施した。上肢の不規則的移動指標による筋力発揮調整能測定値の再現性は低から中程度であり、テスト-再テスト間の全体の誤差およびテスト間の系統誤差の大きさは平均周波数が高まるにつれて小さくなった。0.05Hz以上の疑似ランダム表示を用いるテストは上肢の筋力発揮調整能を捉えるのに有効であると判断された。上肢の筋力発揮調整能評価値について、20歳から80歳以上までの広範な健常成人男性を対象に、規則的移動指標および不規則的移動指標による筋力発揮調整能評価値の年代別の対応関係を検討した結果、変動係数は規則的移動指標および不規則的移動指標ともほぼ同程度であったが、不規則的移動指標において高齢群が高い値を示した。若年、中高年、および高齢群において規則的移動指標と不規則的移動指標間に有意な相関が認められたが、各年代間の相関係数に有意差は認められなかった。よって、規則的移動指標と不規則的移動指標の提示による筋力発揮調整能評価は中程度の関係があり、その関係には年齢段階差がないことが明らかにされた。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
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