本研究の目的は、跳躍動作におけるスキル獲得過程を縦断的に検討することであった。同一被験者を対象として、幼稚園から小学校低学年までの計6年間のデータを追跡した。立ち幅跳び動作に対して、二次元DLT法を用いて身体合成重心、下肢の各関節における角度・角速度・角加速度等のKinematicsデータを算出した。スキルの指標は、下肢関節の屈曲・進展の順序とした。その結果、走・跳・投動作における「スキル」は幼稚園の年少から年中の期間に大きく獲得され、小学生前半期までにほぼ確立された。これらはスキャモンの発育・発達曲線の神経系のパターンに合致しており、この時期における教育・訓練の重要性が示唆された。
|