スノースポーツにおけるターンモデルの開発を行うことを目的にした。そして、スキー板の本数により、以下の4つに分類した。 1.1本スキー(スノーボード、チェアスキーなど) 2.2本スキー(アルペンスキー、テレマークスキー、スノースクートなど) 3.3本スキー(スノー三輪車など) 4.4本スキー(自動車のような4輪に近いスノースポーツなど) 本年度は、上記、2.2本スキー(テレマークスキー)について研究を行い、「テレマークスキーロボットの開発-股関節の屈曲と伸展および股関節の内旋によるプルークターンモデルー」スキー研究第6巻第1号pp.9-14.(査読付き論文)に掲載された。内容は以下の通りである。「両股関節の内旋と股関節の屈曲と伸展を複合したプルークテレマークターンができるモデルを開発した。足関節と膝関節は固定し、蝶番を足底側とスキー側に取り付けた。プルーク姿勢から、左股関節の屈曲と右股関節の伸展あるいは右股関節の屈曲と左股関節の伸展を行えば、プルーク姿勢を保ったまま、股関節を伸展した側がヒールフリーになりヒールフリー側のスキーは後方に位置してスキーに前後差が生じた。また連続プルークテレマークターンを再現することができた。」 また4類型の内、4.4本スキーについては、第19回日本スキー学会において、「4本スキーと自動車の旋回」について研究発表を行った。内容は、「4本スキーモデルを開発した。前方2本のスキーと後方2本のスキーを逆位相にしてターンさせると、横ずれの少ない連続ターンが可能になった。ターンの様子は、自動車の4輪操舵の旋回(内輪差が生じない)に類似していた。4本スキーモデルにおいて、前方2本スキーに舵角を与えても、後方2本のスキーに舵角を与えても、連続の横ずれターンが可能であった。また、4本スキーのターンや4輪車の旋回の方向は、船の舵を切った際の旋回方向と一致していた。」であった。
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