研究概要 |
本研究は,宮崎市の子どもたち(以下,M-KID'S)の体力低下・運動嫌いを防止するために,大学と地域が連携して開発した「M-KID'Sエクササイズ」の伝達と活用を推進する普及プログラム「M-KID'Sエクササイズ事業」(平成18〜20年度)の実践分析である。 M-KID'Sエクササイズは,研究代表者(以下,高橋)が,子どもたちの体力低下に危機感を抱く地域に提案し(平成17年度),高橋と宮崎市教育委員会が共同で開発した,直接的に体力を高めることをねらいとしたダンス教材であり,それはまた,M-KID'Sの心と身体の健やかな成長をサポートする体育科教材である。 初年度(平成20年度)は研究計画に沿い,以下のプログラムを実施した。 ○市内の小・中学校教員を対象とした伝達を目的とする実技研修会(主催:市教育委員会,2回) ○市内の小・中学校を訪問し児童生徒にエクササイズを指導する学習プログラム(主催:同,4校) ○市内の研究協力校(小学校)との授業研究 そして,これら実践の成果を実証する場として,M-KID'Sと教員養成課程の学生が相互にエクササイズの工夫を評価し合うダンス・コンクール「第2回M-KI'Sエクササイズコンクール」(主催:宮崎大学教育文化学部舞踊学研究室)を企画・実施した。小・中学生175名と大学生62名が,それぞれの目的にふさわしい工夫を発表することができた。さらに,入賞したエクササイズを,地域の最大のイベント「えれこっちゃみやざき2008」の中で披露し,子どもたちの体力の実態と併せて,広く市民一般に取り組みの成果を報告した。
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