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2008 年度 実績報告書

実践を基盤にした教師による体育カリキュラム開発の方法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500525
研究機関愛知県立大学

研究代表者

丸山 真司  愛知県立大学, 文学部, 教授 (10157414)

キーワード体育カリキュラム / カリキュラム開発 / ドイツのスポーツカリキュラム
研究概要

本年度(平成20年度)の中心テーマは、(1)カリキュラムの階層システムの中でのカリキュラム開発方法の概念モデルの構成、(2)ドイツにおけるスポーツカリキュラム開発及びアセスメント論の検討であった。
(1)の研究テーマについては、学位請求論文:「体育科教育における実践を基盤にした教師によるカリキュラム開発の方法に関する研究」(広島大学大学院教育学研究科、論文博士(教育学)、2008年11月)においてまとめた。とりわけ、この論文の中で、3つのレベルの体育カリキュラム開発(制度レベル、学校レベル、教科論レベル)がそれぞれ固有の対象をもちつつも,「開発・創造」-「設計・編成」-「調整・評価」という機能的サイクルの中で相互に関係し合って,教師による体育カリキュラム開発が展開されていくことを示し、実践を基盤にした教師による体育カリキュラム開発方法のモデルを提示した。さらに、教師による協同的な体育カリキュラム開発の方法に関わって,6つ原則=(1)カリキュラム開発方針の共有の原則、(2)学習指導要領の体育教授学的検討と実践化の原則、(3)固有の体育教授学的コンセプトに立脚した目標・内容編成の原則、(4)三つのレベルのカリキュラム評価とそのフィードバックの原則、(5)カリキュラムの正当化に向けての合意形成の原則、(6)教師による体育カリキュラム開発の波及効果の原則が明らかにされた。
(2)の研究テーマに関わっては、ドイツにおける近年の教師によるスポーツ指導要領評価の研究を整理・検討する中から,教師によるスポーツ指導要領評価のあり方やその方法について考察した。その結果,まず第1に,教師が自分自身の学校条件や実践との関係でスポーツ指導要領をどのように評価し,その評価をスポーツ指導要領開発にどのように活かしていくのかという立場に立った指導要領評価の必要性が指摘された。第2に,スポーツ指導要領開発作業のプロセスで,指導要領の作成・執行側が教師の声を調査して多様な批判的意見を取り上げ,教師の評価を活かすシステムを構築しようとしている点が明らかにされた。第3に,教師によるスポーツ指導要領評価の方法・内容に関わって,調査すべき8領域の内容が明らかにされた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 教師による体育カリキュラム開発モデルの検討-石原-則と小山吉明の体育カリキュラム開2009

    • 著者名/発表者名
      丸山真司(単著)
    • 雑誌名

      愛知県立大学児童教育学科論集 第43号

      ページ: 67-78

  • [雑誌論文] ドイツにおける教師によるスポーツ指導要領の評価2008

    • 著者名/発表者名
      丸山真司(単著)
    • 雑誌名

      『日本教科教育学会誌』(日本教科教育学会) 第30巻第4号

      ページ: 89-98

    • 査読あり
  • [雑誌論文] いま問われる教師の授業デザインカ-大宮とも子の障害児体育実践に学ぶ-2008

    • 著者名/発表者名
      丸山真司(単著)
    • 雑誌名

      体育科教育(大修館書店) 第56巻第13号

      ページ: 19-23

  • [図書] 『中村敏雄著作集3 体育の教材論』(「解説」執筆)2008

    • 著者名/発表者名
      丸山真司編
    • 総ページ数
      326
    • 出版者
      創文企画
  • [備考] ○学位論文:「体育科教育における実践を基盤した教師によるカリキュラム開発の方法に関する研究」,2008年11月,広島大学大学院教育学研究科,博士(教育学、論文)

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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