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2009 年度 実績報告書

体育の教育学的意味と教師の能力性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500529
研究機関東京女子体育大学

研究代表者

金子 一秀  東京女子体育大学, 体育学部, 教授 (40185921)

キーワード発生障碍 / 暗黙知 / 動感原点領野
研究概要

平成21年度は、前年度の研究成果としての体育の教育学的意味を基礎に、実践場面における運動発生の問題を明らかにした(「動感形態の発生障碍に関する例証分析的研究」東京女子体育大学紀要45号2010年3月)。また、身体知発生の基柢をなす動感原点領野の解明も行った(「動感原点領野の存在論と実習への道」伝承9号2009年11月)。
昨今の教育を巡る不祥事から教員の質の低下が懸念され、教員免許更新制度が発足し、各大学では今年度教員免許更新講習が行われた。一方、政権交代により教員免許更新制には疑問が投げられ教員養成6年制の案が浮上してきている。どちらにしても、教員の質の低下が教育問題を引き起こす原因と指摘される。しかし、教員に必要な知識は教員養成大学で教授され、その知識は教員採用試験によって評価されるから、適正教員を選び出す教員採用試験そのもののあり方の問題も浮き彫りとなる。
特に体育においては、運動技能習得が中心課題となるが、加齢とともに衰え自らの技能を披露できない体育教師でも素晴らしい指導を行うこともある。一方、多くの運動技能を身につけている若い教師でも、その道の専門家からはサルまね程度の技能と揶揄される。結局、それらに共通する体育教師の能力とはいったい何かという問題が明るみに出されないから、採用試験のテスト方法を変えることもできない。従来の科学論では解明できない身体知の問題こそ今真剣に捉える必要に迫られる。体育の世界で「暗黙知」がようやく注目を浴びだしたが、科学的思考は暗黙知をブラックボックスに入れてしまう。今年度は、「したい-できない」というパトス知に障碍がおこる事例を厳密分析によって解明した。その根柢に流れる自己運動の基本問題への切り込みは、身体発生問題の解明に大きく貢献できる成果と考える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 動感形態の発生障碍に関する例証分析的研究2010

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      東京女子体育大学紀要 45号

      ページ: 15-24

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 動感原点領野の存在論と実習への道2009

    • 著者名/発表者名
      金子一秀
    • 雑誌名

      伝承 9号

      ページ: 11-25

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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