本研究の課題は、1)1931年から1949年までの竹下勇日記の合気柔術・武術関係箇所の全部を原本から正確に解読し全体のテキストを確定すること、2)竹下勇筆になる一次史料、武術覚書ノート「乾」「坤」二冊(1930)のうち、「乾」の史料解読の二点にある。その中で平成21年度の目的は、1)の課題を拡張し、竹下勇の日記の1926年以降の記述に現れる植芝盛平と合気柔術・武術関係箇所のうち、未だ完全な解読を終えていない1931年から竹下が没する1949年まで武術関係箇所の全部を解読して文字入力することにあった。 本年度の研究実施計画とその達成程度(研究成果)は以下の通りである。 ・(計画)4月~9月:上記今年度の目的を達成する。(達成)一部になお一部に不明箇所が残ったものの概ね達成された。最終年度にさらに精確なものとする計画である。 ・(計画)7月:国際体育・スポーツ史学会(ISHPES)における研究発表「海軍大将竹下勇日記(1931-1949)に見る合気道草創期」(於英国)。(達成)ISHPES's 11th International Congress(於英国)において研究発表"The Establishment of Aikido and Diary of Japanese Imperial Navy Admiral Isamu Takeshita"を行った。 ・(計画)8月:日本武道学会大会(大阪大学)における研究発表。(達成)「海軍大将竹下勇と柔道及び合気道への貢献」の題目で研究成果の発表が行われた。
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