• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

身体的コミュニケーションにおけるリズム同調性の実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500546
研究機関奈良女子大学

研究代表者

成瀬 九美  奈良女子大学, 文学部, 教授 (90193581)

キーワード身体的コミュニケーション / リズム同調 / 自己身体 / 空間調整 / 他者理解
研究概要

空間を共有しながら、同じリズムで動くとき、我々は共通の感情を表出し、他者との一体感を味わう。リズム同調性のある活動は社会的統合の現れであり、ソーシャル・スキルの一つともいえる。人と人との非言語的な相互交渉のもとに生まれるリズム同調の成立過程を、具体的な他者との交流活動場面において分析した。
(1)3歳児のつみき遊び場面:幼稚園における3歳児女児の積み木遊びの変容を入園直後から記録観察した。ビデオカメラに記録した事例を行動コーディングシステムにより分析した。「積む」(積み木を積む)の交互性に、「修正」(積み木の操作性に優れる子どもが積んだ積み木の位置を修正する)と、「シーッ」(互いに顔を見合わせて声をかける)が挿入されて二者のリズムが形成されていた。
(2)大学生の手合わせ遊び場面:向かい合って着席した二者が「机をたたく→正面で手と手を合わす」を繰り返す課題を用いて、側方からビデオ撮影し上肢の動作を分析した。3分間の実施時間中に、双方の肘関節の屈曲・伸展の波形が変化し、相手の出方に応じた上下空間と前後空間の調整が行なわれた。内省報告から、この空間調整は相手の意図を推測する手がかりとして作用し、二者の関係において主導的役割にも受動的役割を意味づけていた。
これらの分析から、二者間のリズム生成過程において、他者行為に対する自己身体の調整が随意行なわれ、相補的な関わりの中でリズムが保持されていることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 二者間におけるリズム同調の成立過程の分析2010

    • 著者名/発表者名
      成瀬九美
    • 学会等名
      日本体育学会
    • 発表場所
      中京大学
    • 年月日
      2010-09-10
  • [学会発表] 相互交流場面にみられる自己調整過程の分析2010

    • 著者名/発表者名
      成瀬九美
    • 学会等名
      日本ダンスセラピー協会研究大会
    • 発表場所
      子ども宝仙大学
    • 年月日
      2010-09-04

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi