研究概要 |
混住化地域における総合型地域スポーツクラブの存立構造と地域社会形成に関する機能を実証的に明らかにすることを目的に、本年度は,混住化地域(熊本県大津町)における地域社会構造分析に必要なデータの収集及び分析を行った。前年度に引き続き、対象とする4つの行政区における追加のアンケート調査及び代表者へのインタビュー調査を行った。また、前年度実施した熊本県内47クラブに対するアンケート調査の結果を学会発表及び学内紀要に発表した。 1.アンケート調査 郵送法及び配票留置法で回収されたデータを、アンケート集計ソフト「秀吉」用いて分析した。混住化地域における地域社会形成において、スポーツは一定の関係性を維持する場面で機能を発揮するが、地域課題解決についてはスポーツを含めたさまざまな地域活動の存在が必要であることが示唆された。 2.インタビュー調査 4つの行政区の代表者(区長または区の歴史等に詳しい者)を対象に追加のインタビュー調査を行った。ICレコーダーに収集されたデータを文字データとして書き起こした。 3.総合型地域スポーツクラブのリーダーに関する調査結果のまとめ 前年度実施した総合型地域スポーツクラブのリーダーに関する調査結果について、学会発表及び学内紀要論文に発表した。総合型地域スポーツクラブの運営参加によって醸成されると考えられていた「社会関係資本」は、それまでの地域生活を通してすでに獲得されており、クラブが地域に根差すために利用されていることが明らかになった。
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