炭酸泉浴は浸漬部皮膚の紅潮、皮膚血管の拡張、皮膚血流量を増加させる。また、冷受容器機能を修飾し、同温の水道水に比べ暖かく感じる。本研究では人工炭酸泉浴が浸漬部筋組織の血流をも増加させる可能性があり、近赤外分光法により筋組織酸素動態、筋血流量を測定し、身体運動のウォームアップ及び疲労回復への効果を探った。その結果、人工炭酸泉連浴により浸漬部の筋血流量、筋酸素消費量は有意に増加し、筋代謝を刺激していた。また、筋持久力の改善が認められた。これらのことから人工炭酸泉浴は筋疲労の回復や筋持久力の向上に貢献するものと考えられる。
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