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2008 年度 実績報告書

低酸素刺激が骨格筋における酸素センシング機構に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 20500571
研究機関北海道教育大学

研究代表者

鈴木 淳一  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80261379)

キーワード生体酸素センサー / 血管新生 / 低酸素適応 / 毛細血管
研究概要

低酸素刺激は低酸素誘導因子(HIF)-1αの発現を促進することで, 生体に各種の適応性変化を引き起こすことが知られている. 通常酸素下において, HIF-1αはprolyl hydroxylase (PH)の作用によって発現が抑制されている. 近年, PH抑制剤であるethyl-3, 4 dihydrobenzoate (EDHB)の投与がマウスの持久的運動能力を向上させることが報告されている. 本研究はEDHBの投与が骨格筋の毛細血管新生と代謝酵素活性に及ぼす影響を検討した. 実験には, 12週齢のWistar系雌ラットを用いた. EDHBは100mg/KgBW/dayで週に月〜水曜日の3日間, 3週間投与した. ずり応力増大による二次的な血管新生刺激を排除するため, 赤血球数の有意な増加を起こさないよう, 間欠的なEDHB投与を行った. 投与後の体重, Hct値, Hb濃度及びヒラメ筋重量には変化が見られなかった. 投与によって, ヒラメ筋の毛細血管密度が対照群の837±34(/mm2)から1006±34へと有意に増加した. また, capillary-to-fiber ratioも対照群の2.0±0.04から2.2±0.04へと有意に増加した. 筋の酵素活性ではヘキソキナーゼ活性が投与群で有意に増加したが, クエン酸合成酵素, 3-ヒドロキシアシルCoA脱水素酵素, フォスフォフルクトキナーゼ, 乳酸脱水素酵素には変化が見られなかった. これらのことから, PH抑制による低酸素刺激は, 骨格筋において, 毛細血管新生と解糖系代謝を促進することが示唆された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Prolyl hydroxylase抑制剤の投与が骨格筋の毛細血管新生と代謝酵素活性に及ぼす影響2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木淳一
    • 学会等名
      日本運動生理学会
    • 発表場所
      帝塚山大学
    • 年月日
      2008-08-03

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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