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2008 年度 実績報告書

伸張性収縮の収縮様式がタンパク質合成・分解シグナル分子群に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 20500584
研究機関日本体育大学

研究代表者

中里 浩一  日本体育大学, 体育学部, 准教授 (00307993)

キーワード伸張性収縮 / 筋損傷 / タンパク質分解
研究概要

本年度はラット腓腹筋に伸張性収縮を行わせた後,足関節発揮トルクの変化、タンパク質合成および分解シグナル分子群としてAkt,mTOR,FOXO1,FOXO3およびmyostatinの定量解析を行った.
対象はウィスター系ラット(42匹)としフォーレン吸入麻酔にて電気刺激による腓腹筋収縮と足関節強制背屈を同時に行うことで腓腹筋に伸張性収縮を行わせた.回数は5回4セットとした.この際足関節の背屈速度によってFAST群(180deg/sec,30匹)、SLOW群(30deg/sec,6匹)、CON群(sham群,6匹)を設定した.足関節発揮トルクは足関節角度90oにおいて腓腹筋の電気刺激時に得られるトルクとした.トルク測定は全群を対象として伸張性収縮前後,1,2,3,5,7日後に行った.全群7日目に解剖し腓腹筋を得た.ウエスタンブロットによりAkt(P), mTOR(P), FOXO1, FOXO3, FOXO1(P), FOXO3(P), myostatin量を測定した.
FAST群の発揮トルクの平均値は7日間を通じて伸張性収縮前の値より低値であり,収縮後から5日目まで統計的に有意であった.一方SLOW群は7日間を通じて伸張性収縮前とほぼ等しい値を示した.7日目におけるFAST群のFOXO1, FOXO3, myostatin量はCON群に比較して有意に高値を示し,FOXO1(P), FOXO3(P)量はCON群に比較して低値を示した.以上から伸張性収縮後に誘発される等尺性発揮トルクの低下が長期に及ぶ場合,タンパク質分解シグナルの活性化が誘発されることが示された.この結果は従来筋線維の破壊のみで記述されていた肉離れ損傷に関して、タンパク質分解シグナルの活性化という分子的なメカニズムを初めて記述できた大変重要な知見であると考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 伸張性収縮時の関節角速度の差がその後の発揮トルクに与える影響2008

    • 著者名/発表者名
      越智ら
    • 学会等名
      体力医学会
    • 発表場所
      大分県別府市
    • 年月日
      20080900

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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