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2009 年度 実績報告書

運動性疲労軽減効果を呈するコエンザイムQレドックスサイクルの作用機構

研究課題

研究課題/領域番号 20500587
研究機関神戸学院大学

研究代表者

岡本 正志  神戸学院大学, 薬学部, 教授 (80194398)

研究分担者 奥野 正顕  神戸学院大学, 薬学部, 助教 (40359790)
キーワードコエンザイムQ10 / ユビキノール / 運動性疲労 / 有酸素運動 / 酸化ストレス
研究概要

コエンザイムQ10は生体内でエネルギー代謝賦活作用と抗酸化作用を併せ持つ生体内物質である。生体に取り込まれた酸化型コエンザイムQ10は生体内還元酵素により還元型コエンザイムQ10に変換され、血中や組織に広く分布する。しかしながら、生体が酸化ストレスを受けた際の還元型コエンザイムQ10の生体内挙動については、いまだ明らかではない。本研究では、ラット強制水泳時の還元型コエンザイムQ10を中心としたコエンザイムQ10レドックスサイクルの詳細とコエンザイムQ10の疲労軽減効果について検討した。
平成21年度の研究では、平成20年度より継続して、強制水泳時のラット生体内のコエンザイムQ10レドックスサイクルの詳細を明らかにした。血中乳酸量やLDH遊離量を疲労の指標とした時、あらかじコエンザイムQ10を経口投与したラットでは、水泳時間の延長と還元型コエンザイムQ10量の減少が確認された。しかしながら、総(酸化型と還元型の総和)コエンザイムQ10量には変化が認められなかった。これらの結果は、過度な有酸素運動によって、生体に酸素ラジカルが生成され、それを消去するために酸化型コエンザイムQ10が還元型に変換されたものと推察された。また、強制ストレスによるラットの胃出血の度合いは、コエンザイムQ10投与群ではコントロール群(無投与群)に比べて軽減されていた。なお、コエンザイムQ10投与群で水泳継続時間が延長された時には、肝臓中のATP含量はコントロール群より有意に高値を示していた。
以上の結果は、コエンザイムQ10は運動性疲労を軽減できる可能性を示唆し、その作用機構には生体内のNADPH-依存性コエンザイムQ還元酵素を中心としたコエンザイムQ10レドックスサイクルが重要な役割を担っていることを認めた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] コエンザイムQ10研究の薬学的アプローチと最近の話題2009

    • 著者名/発表者名
      岡本正志
    • 学会等名
      第54回日本聴覚医学会総会(ランチョンセミナー)
    • 発表場所
      新横浜プリンスホテル(神奈川)
    • 年月日
      2009-10-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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