研究課題/領域番号 |
20500631
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
與那 正栄 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (30120158)
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研究分担者 |
室 増男 東邦大学, 医学部, 教授 (80112887)
只野 ちがや 東邦大学, 医学部, 助教 (40261094)
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キーワード | リハビリテーション / 老化 / 運動処方 / 神経調節機構 / 冷刺激 |
研究概要 |
高齢者の自立や怪我からの復帰を目指すリハビリテーションへの応用のために、皮膚冷刺激法をさらに発展させ、筋力増強だけでなく神経調節系を加えた新しいトレーニング方法を開発することを目的としたものである。22度の検討項目は1)皮膚冷刺激用具を応用し、高齢者の歩行時のデータを得る2)加齢による自律神経調節機能の変化および1日の活動状態と神経機能調節能3)cross education効果の検討であった。 1) 高齢者に対し歩行時に簡易的皮膚冷刺激用具を用いた結果、歩行スピードの増加と軽快さが身についた(国際学会発表)。 2)3) の実験については今回計画を変更し、2)皮膚冷刺激が中枢性と脊髄内へどのように影響を及ぼしているかV波のsilent periodを用いて検討した3)疾病及び高齢者の筋神経機能の指標として素早い力発揮割合(RFD)を用いることから、皮膚冷刺激がRFDに及ぼす影響を検討した4)皮膚冷刺激下での低負荷筋力トレーニングが中高年者の体力および自律神経調節に及ぼす影響を検討した。(以上学会発表) 2) の結果、皮膚冷刺激は中枢と脊髄に影響を及ぼしているが、脊髄のmotoneuronへの影響が大きいことが得られた。 3) の結果、皮膚冷刺激によりRFDの値は高くなることが示され、冷刺激よりhigh-thresholdMUsの促通によるものであることが示された。この結果から、中高年者に対し皮膚冷刺激トレーニングを課すことで、素早い動きができ、歩行機能の維持増進を図るのに最適なトレーニング方法であることが示唆された。 4) 自転車エルゴメータを用いた低負荷トレーニングであったので、筋力増加は得られなかったが、交感-副交感神経の切り替え能力の向上が得られた。
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