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2009 年度 実績報告書

ローイング運動が高齢者の大腰筋量と歩行能力に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 20500635
研究機関早稲田大学

研究代表者

樋口 満  早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (20192289)

キーワード高齢者 / ローイング / 大腰筋 / 大腿四頭筋 / MRI
研究概要

本研究は、ローイング運動が高齢者の大腰筋・大腿四頭筋の筋量および筋力に及ぼす影響を明らかにすることを目的としている。昨年度は、ローイング愛好者と運動習慣のない健康な高齢者を対象に、高齢ローイング愛好者の大腰筋・大腿四頭筋が著しく大きいことを明らかにした。
今年度は、65~78歳の運動習慣のない健康な高齢者(n=18)を対象として、6ヶ月間のローイングトレーニングを実施し、ローイング運動の大腰筋・大腿四頭筋の筋量増加効果を検討した。対象者は、何も運動を行わないコントロール群(n=9)と、ローイングトレーニングを行うトレーニング群(n=9)に群分けした。トレーニング群は、ローイング・エルゴメータを用いて、週3回、1回30分のトレーニングを6ヶ月間行い、運動強度は65~80%HRmaxに設定した。ベースラインの測定において、年齢、身長、体重、体脂肪率、大腰筋筋断面積、大腿四頭筋筋断面積のすべての項目において、両群で差は見られなかった。また、コントロール群においては、ベースラインとトレーニング後の測定において、大腿四頭筋筋断面積を除くすべての項目で、変化は見られなかった。一方、トレーニング群においては、身長、体重、体脂肪率にはトレーニング後で変化は認められなかったが、大腰筋筋断面積は、6ヶ月間のトレーニング後で、23%有意に増加した。また、大腿四頭筋においても、6ヶ月間のトレーニングによって8.6%増加し、変化率においてコントロール群と比較して増加傾向が認められた(p=0.080)。
以上の結果より、運動習慣のない高齢者において、6ヶ月間のローイングトレーニングは、とりわけ体幹部に位置し、姿勢保持や歩行能力に関連する大腰筋の筋量を増加させ、加齢に伴う筋量低下を抑制できる有用な運動様式であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Elderly oarsmen have larger trunk and thigh muscles and greater strength than age-matched untrained men2010

    • 著者名/発表者名
      Asaka M, Usui C, Ghta M, Takai Y, Fukunaga T, higuchi M
    • 雑誌名

      European Journal of Applied Physiology 108

      ページ: 1239-1245

    • 査読あり
  • [学会発表] 男性における体幹部骨格筋断面積の加齢変化2009

    • 著者名/発表者名
      浅香明子, 河野寛, 樋口満
    • 学会等名
      第65回日本体力医学会大会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2009-09-18
  • [学会発表] Paces major muscle in elderly female rowers2009

    • 著者名/発表者名
      Asaka M, Usui C, Takai Y, Fukunaga T, Higuchi M
    • 学会等名
      ACSM's 56th Annual Meeting
    • 発表場所
      Seattle, USA
    • 年月日
      2009-05-29

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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