1、先ず第1段階として健常者足部の有限要素法モデル構築に着手した。3次元ポリゴンモデルで生体足部の28骨を4ブロックの骨群に簡素化したモデルとした。境界条件として必要となる靱帯棟・筋等の結合組織の物性値については文献調査を継続中である。ブロックの細分化、骨形状の詳細化が今後の課題となる。 2、次に生体足部の変形を解析した。確立された手法がないため、立位時における荷重/非荷重の形状変化、歩行時の形状変化などについて3次元動作解析装置を用いて計測した。解析は剛体リンクモデル(1のモデルは異なる)を用いた逆動力学解析によりリンク相互間の角度変形、モーメント等を定量化した。 3、装具の効果を数値化する試みとして靴型装具に着目した解析として、ロッカーソールによる徐圧効果を検証した。これにより、装具の1効果として、足底の荷重分布を意図的に変化させうること、及びその定量的な数値を示した。足底の荷重分布は足部変形の1要因である。 まとめ、本研究は力学モデルを用いた足部の変形シミュレーションを行っている。1によりそのアウトラインを構築中である。2により生体足部のモデルパラメータを、3により装具による矯正パラメータを推定中である。
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