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2009 年度 実績報告書

手指の巧緻性の実態と被服製作学習の課題

研究課題

研究課題/領域番号 20500645
研究機関東京学芸大学

研究代表者

鳴海 多恵子  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90014836)

研究分担者 川端 博子  埼玉大学, 教育学部, 教授 (70167013)
日景 弥生  弘前大学, 教育学部, 教授 (10142829)
雙田 珠己  熊本大学, 教育学部, 准教授 (00457582)
キーワード手指の巧緻性 / 糸結びテスト / 玉結び / 玉どめ / 糸通し / 被服製作学習 / ものづくり学習
研究概要

小学校を対象として糸結びテスト、手縫いの基礎的・基本的な技能の習得・得意意識および定着などに対するアンケート調査及び学習実態観察を行った。また、中学生を対象に、刺し子の授業観察から縫製技能の実態を把握するとともに、もの作り学習への意識と手指の巧緻性との関係を考察した。その結果、1.小学生において手縫いの基礎的・基本的な技能の学習への意識および技能の習得・得意意識と糸結びテストの成績間に正の相関が認められた。2.手指の巧緻性と手縫いの基礎的・基本的な技能の学習の実態観察において、学習後1年たった6年生および中学生において、5年生で学習した方法以外で糸通し・玉留め・玉結びをしている児童が散見された。糸通しは、針の穴を横にして持ったり、針山に針を刺した状態で糸通しをする、針穴を下向きにする、玉結びは糸の先を手で結わえて結び目を作る、玉留めは糸の終わりを手で結ぶ方法や、糸を針に巻きつけたあとに針を上手く押し出すことができない様子が観察された。6年生のアンケートの調査結果では、7割を超える児童が5年生で学習した方法を理解できていると回答したが、実態ではそれ以外の方法で実施されており、意識と実態の差がみられた。これらの方法は、指導通りの方法では対応できない児童・生徒自身が生み出した工夫ととらえることもでき、今後の指導の留意点である。4.小学生においてイチゴの図案に玉留め・玉結びで種を作る教材などで学習進度を測ったところ、糸結びの成績と玉結び・玉留めの個数に正の相関があることが確認でき、手指の巧緻性は学習進度に影響していることがわかった。以上の結果から、指導に当たっては、児童・生徒の個別の手指の巧緻性およびもの作りに対する意識を把握し、その特性を踏まえた上で、学習環境を整えることが重要であることが示唆された。今後はさらに具体的な指導方法等についての検討進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 生活の自立、学力と児童の手指の巧緻性に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      川端博子, 田中美幸, 鳴海多恵子
    • 雑誌名

      日本家政学会誌 61

      ページ: 73-80

    • 査読あり
  • [学会発表] 手指の巧緻性と生活の自立、学力の関係2009

    • 著者名/発表者名
      川端博子、田中美幸、鳴海多恵子
    • 学会等名
      日本家政学会
    • 発表場所
      武庫川女子大学(西宮市)
    • 年月日
      2009-08-31

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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