無文字社会に生きるタイ北部山地民(カレン族)女性らは、絶対的な貧困とそれに起因する売春・出稼ぎ・エイズをはじめとする様々な健康障害等の問題を抱えている。代表者らはそうした女性たちを自立支援するとの立場から、女性らが手に職を付けるための「伝統染織技術教育指導プログラム」を開発し普及させる。開発には代表者らがこれ迄に蓄積してきたカレン族伝統染織技術に関わる研究成果を活用すると共に、カリキュラム開発手法により実用性を検証する。また開発された「伝統染織技術教育指導プログラム」を普及させることにより、昨今急激に消失しつつある山地民の伝統的な染織技術を後世に保存し、彼らの民族としての自立と尊厳を守りたい。 1年目は、代表者らがこれまでの研究によって蓄積してきた研究成果を整理活用して、カレン族の伝統的な染織技術(148項目)を習得するための「染織技術教育指導プログラム」(以下「指導プログラム」)を開発する。使用言語はタイ語及びカレン語である。また、補助金の使用予定については下表(右列)をご参照いただきたい。 研究計画(1)「指導プログラム」を編纂する。1)媒体は印刷教材(冊子)とする。2)染織技術(148項目)を指導する順次性を検討する。ここでは、統計的な手法である項目反応理論
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