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2008 年度 実績報告書

発展途上国の地方再活性化の要因解明-北タイ農村の電化を通じた19年間継続研究

研究課題

研究課題/領域番号 20500655
研究機関大妻女子大学

研究代表者

益本 仁雄  大妻女子大学, 家政学部, 教授 (80245349)

研究分担者 宇都宮 由佳  大妻女子大学, 家政学部, 助教 (60348480)
キーワード発展途上国 / 地方再活性化 / 要因解明 / 北タイ / 農村 / 19年間継続研究 / 経済化・情報化の進展 / 一村一品運動(OTOP)
研究概要

経済化・情報化の進展に取り残されていた北タイの1農村が1996年の末に電化され、大量の社会情報が流入し、村人の意識、行動は大きく変化した。市場経済化の受容は、若者の流出、家族の崩壊、共同体の衰退の道を歩むかに見えた。さらに、携帯電話、パソコンが生活スタイルに新たな刺激をもたらしている。20年度から3年間、この村の事例を中心とする継続的研究からして、発展途上国の地方再活性化の要因解明に取組む。
平成20年8月に益本・宇都宮が現地に出張し、3年間継続プロジェクトが実施できるように、現地の行政、当該の村組織、村人への了解をとった。また、当該村の基礎的なデータである全戸対象の家族構成、耐久消費財保有等の質問紙調査を実施した。さらに、村人3分の1を目途にサンプル抽出して、生活実態についてのアンケートを行った。モニターリングポイントの近隣村及びチェンマイ市近郊でも生活状況の実態を把握した。平成21年2月、益本・宇都宮が現地に出張し、地域の伝統的な価値観・規範・家族役割・ライフスタイルなどについて面接調査した。結果を分析し、論文投稿の準備している。
今年度の調査により、当該村は、経済化・情報化の急激な進展による環境変化を克服しつつあると考えられる。生産性の低い農業、賃労働、出稼ぎなどに依存するのではなく、農業情報の積極的な活用によって経営の近代化を図り、あわせて出稼ぎにより大幅な収入増加を図り、商品経済化に対応している。さらに、一村一品運動(OTOP)、ロイヤルプロジェクトなどの地場産業活性化に対応して、地域に根ざした現金収入増が図られ、消費も活発化していることは重要である。村人の生活の質が過去に比較し大幅に向上し、村に活気がもどってきている様子を把握出来たことは大いに意義がある。
3年間のプロジェクトの初年度の目的はほぼ達成されたので、次年度は、地方再活性化を促進する要因を究明していく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 社会情報活用の能力進化に関する研究-北タイの一農村の未電化時から電化後15年比較2008

    • 著者名/発表者名
      宇都宮由佳, 益本仁雄, 長谷川典子
    • 雑誌名

      社会情報学研究 第12巻

      ページ: 33-42

    • 査読あり
  • [学会発表] 北タイのモチ米食文化-タイ族、リス族、カレン族2008

    • 著者名/発表者名
      宇都宮由佳, 益本仁雄
    • 学会等名
      日本家政学会
    • 発表場所
      東京(日本女子大学)
    • 年月日
      2008-05-31

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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