研究概要 |
1992年以来、19年にわたって、電化が北タイ農村の村人の生活や共同体に与える影響に関する継続研究に取組んできた.2010年度は,その目的の最終年度にあたっている。2009年後半から2010年にアンカイ村でアンケート調査を実施し、現地の役所や有識者から聞取り調査をおこなった.本論は、 2010年3月に発表した上記の論文の下編として、調査結果を踏まえて、次の諸点を分析し考察した。 (1)家族、家計及び耐久消費財保有の継続調査によるデータから、生活の質の向上の進捗状況、 (2)家族及び共同体の機能・構造の変化と維持・継続の実態、 (3)社会情報処理(情報リテラシー)能力獲得のプロセス、 (4)当該村が情報化、経済化の波にうまくのれた要因の解明、 これらを総合して、タイの他の過疎の村、および発展途上国の同様な状況である地方の再活性化のための対応策を提案した。
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