本研究は安全で創造的な「遊び場空間」を確保し、また構築するうえでの課題を調査分析し、適正な遊び場の展開方策や、問題のある遊び場空間をどのように魅力的で安全なものと変えていくか、また保育・子育ての立場から今後どのような対策が必要かを計画論的な視点から方向性について検討することを目的としたものである。昨年度作成した計量モデル(CGE:応用一般均衡モデル)を適用しながら、都市計画的に配置上の課題、経済的な波及等について、改めて検討を行った。また将来的な遊び場空間に求められる機能、魅力ある遊び場空間に向けての解決すべき課題や安全性について分析を行った。こうした結果を受け、地域的な課題や個別遊具の実態把握を受け、地域のモデルプランおよび個別の遊び場に必要な課題解決にむけた「創造的で安全な遊び場空間」のあり方に関するガイドライン構築をはかった。作成したガイドラインはパンフレットやインターネットを通じて公開し、施設の分析や広域的な施設の分析から、保育・子育て支援の観点からも今後のあるべき遊び場空間のあり方について分析を行った。ガイドラインにおいてはあわせて「創造的で安全な遊び場空間」構築にむけた提案、遊び場活動を通しての子育て支援のモデルケースを広域的に活用できるよう、安全危機管理に配慮した方策の検討等を行った。
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