研究課題/領域番号 |
20500661
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研究機関 | 福山市立女子短期大学 |
研究代表者 |
加納 三千子 福山市立女子短期大学, 名誉教授 (40087929)
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研究分担者 |
安川 悦子 福山市立女子短期大学, 学長 (90071034)
藤井 輝明 福山市立女子短期大学, 生活学科, 教授 (20141690)
西川 龍也 福山市立女子短期大学, 生活学科, 教授 (90249582)
平本 弘子 福山市立女子短期大学, 生活学科, 教授 (60087939)
大庭 三枝 福山市立女子短期大学, 保育科, 准教授 (50413539)
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キーワード | 地域社会の自立 / 協働 / 生活の社会化 / 創造的表現活動 / 支え合いの場 |
研究概要 |
本研究は超高齢化時代において高齢者の自立した生活をコミュニティにおいてどのように支えていくのかを探るものである。2009年度は福山の都市構造の分析やロンドンの社会的企業傘下の事業体の訪問調査などを行い、次のような点を明らかにした。 1介護職をめざす学生のレポートから、(1)社会に役立つ生き方、(2)どんなヒトにもそれぞれ役割がある、(3)介護を通じたまちづくり、をしたい等の高齢者観を知ることが出来た。 2コウノトリと共生する豊岡などの調査から、コミュニティにおける生活のサステナビリティには、野生の生物との共生(ともいき)や農業も含めた持続的再生産可能な地域資源づくりとそれを活かした地域作りが大切である。 3(1)江戸時代以来「自助・自立」で殖産開発を行い、綿織物などの特産物を生み出し、今日これらの産業から間接的に派生した多様な地場産業を生み出している。多様性に富んだ産業構造は都市のサステナビリティにとって必要な要件である。(2)都市構造は、旧城下町と郊外の専用住宅地およびロードサイドに広がる「商工農住混在地」(と名付ける)からなる。「モザイクサバーブ」は有機的な多様性を持ち、生活のサステナビリティを維持する可能性を持つ。 4イギリスのソーシャルエンタープライズ・ロンドンに参加する事業所では、障害者など社会的に排除されてきた人々が自立した生活が送れるように、個々人の個性にあわせた職業訓練に努め、多様なヒトと連帯できる労働の場の確保に努めていた。こうした努力を重ねることで、コミュニティにおけるサステナビリティを高めていた。
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