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2008 年度 実績報告書

用途拡大を可能にする複合不織布の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20500678
研究機関京都女子大学

研究代表者

矢井田 修  京都女子大学, 家政学部, 教授 (50029352)

キーワード複合不織布 / 保湿複合不織布 / 基本力学特性 / スパンレース不織布 / スパンボンド不織布 / 細孔径分布 / 保湿不織布 / 複合繊維
研究概要

本年度は複合化のための基礎的データの収集を目的として研究を行った。即ち、異種繊維との複合化、複合化のためのスパンレース法における製造条件の影響、複合不織布の形態安定性の改善方法である。異種繊維との複合化では、環境に優しい竹繊維とレーヨンとの複合化を試み、レーヨンと竹繊維の混合比を変化させて複合不織布を試作し、その力学的特性、通気性、細孔径分布、吸水性、ドレープ性などについて測定した。その結果、竹繊維の混合によって大きな影響を受けるのは、引張強度、引裂強度、通気性、ドレープ性であった。この特徴を活かせる寝装用途で用いる場合、竹繊維の混合率を30〜50%程度にするのが適当であることも分かった。複合化における製造条件の影響では、スパンレース法による複合化の場合の高圧水流の圧力、ノズルの孔径、ノズルの挿入方向、ノズルの高さを変化させて複合不織布を試作し、その構造や物理的性質に及ぼす影響について調べた。その結果、不織布の引張特性には全ての要因が影響を及ぼし、吸水性に関しては高圧水流の圧力やノズルの孔径及び高さが影響し、ノズルから出る高圧水流の衝突面積や衝突エネルギを制御することが重要であることが分かった。また、製造条件の影響に関して保湿性を有する複合不織布の開発も試み、ケア・シート用として用いることの可能性を確かめた。複合不織布の形態安定性に関しては、通常の繊維や複合繊維を用いたスパンレース不織布とスパンボンド不織布を原料として用い、スパンレース/スパンボンド複合不織布を試作し、高圧水流の圧力やバギング試験条件を変化させて予備的研究を行った。複合構造を2層、3層と変化させたが、複合繊維を用いた3層の複合不織布で良好な結果が得られた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 保湿複合不織布の基礎的研究2009

    • 著者名/発表者名
      矢井田修, 岩田侑子, 山田奈々, 大目木幸子
    • 雑誌名

      生活造形 54

      ページ: 43-50

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 保湿機能を付与した化粧用不織布の開発2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木慎司, 池泰典, 谷口健二, 笹岡昌昭, 矢井田修, 池田光徳
    • 雑誌名

      機能紙研究会誌 46

      ページ: 55-61

    • 査読あり
  • [雑誌論文] スパンレース不織布の構造や物理的性質に及ぼす製造条件の影響2008

    • 著者名/発表者名
      田村愛理, 澤村淳二, 矢井田修, 岡本光子, 金子純子
    • 雑誌名

      高知県立紙産業技術センター報告 13

      ページ: 19-42

  • [学会発表] Development of Moisturized Composite Nonwovens2008

    • 著者名/発表者名
      0. Yaida, S. Suzuki, K. Sawamura, H. Takiguchi
    • 学会等名
      The 37^<th> Textile Research Symposium in Daegu
    • 発表場所
      Daegu, Korea
    • 年月日
      2008-08-21
  • [図書] 不織布の基礎知識(第6版)2008

    • 著者名/発表者名
      西川文子良, 日向明, 土谷英夫, 矢井田修(編著)
    • 総ページ数
      5, 24
    • 出版者
      日本不織布協会

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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