研究課題の最終年度として、これまで継続して取り組んできた沖縄の伝承されてきた食材、調理法、料理に関するデータベースをこれまでの先行研究、文献・史料を基に、I先史沖縄_BC5000年頃~12世紀まで-、II古琉球-12世紀~1609年島津侵入まで-、III近世沖縄-1609年~1879年「琉球処分」まで-、IV近代沖縄-1879年~1945年「第二次世界大戦終了」まで-、V戦後沖縄1945年~現在に至る-に分類しながら作成した。それらを活用しながら、主に家庭科担当教諭を対象とした講習会等で沖縄の食に関連する教材・資料の提案を行い、実施後の反省点等を踏まえながら、本研究の達成目標の一つである「家庭科食領域における「地域の食文化」資料集沖縄の食生活の変遷と食文化」を作成した。 具体的には、沖縄の「食生活の文化」に関する内容について、1.沖縄の食生活の変遷(先史時代~現在に至る)、2.食文化の特徴(主に調理形態・食材の調理法・外来文化の影響・食思想)、その他にも、文献にみる沖縄の屋取集落の食生活、屋取集落の現状についてまとめたものである。また、沖縄で伝承されてきた食材の由来と調理法の特徴について、学校現場で活用できるような食材およびその調理法・料理をスライド形式にした教材・資料を作成した。 今後も家庭科担当教諭に教材・資料を紹介、活用しながらより充実した「学校で活用できる地域の食文化」の教材化に向けて取り組みたい。
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