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2010 年度 実績報告書

摂食・嚥下障害予防および訓練システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20500704
研究機関金沢大学

研究代表者

清水 順市  金沢大学, 保健学系, 教授 (10126584)

キーワード嚥下障害 / 脳波 / 筋電図 / 周波数解析 / 心電図
研究概要

今年度は最終年度になる.そこで,摂食食物の種類(味:Brix, pH)の違いが脳波および心電図に与える影響について検討を加えた.用いた食物は市販品のゼリー(カレー味,梅干し味,オレンジ味),ヨーグルトとした.健常成人13名を対象に実験を行った.脳波では,一口目にすべての食品においてアルファ(α:8-13Hz)帯域の減少がみられた(p<0.05).同様の繰り返し摂取を行ったところ,梅干し味,オレンジ味,ヨーグルトはα帯域の減少がみられたが,カレー味だけが上昇した.次に心電図解析から,食物摂取によりR-R間隔の延長が生じた.すなわち,食物摂取により心拍数が減少することがわかった.心電図の周波数解析を行った結果,食物摂取後にLF/HF値が増大したことから交感神経活動が増大することが確認された.
さらに今年度は嚥下障害を有する高齢者を対象に実験を行った.一般化されている嚥下体操を高齢者(5名うち3名が誤嚥性肺炎の既往あり)に実施した.一週間に6日,4週間を昼食前に約5分間実施した.評価として頸部筋電図,反復唾液嚥下テスト,音節交互反復運動用いた.その結果,頸部から記録された電位は介入後に減少がみられた.反復唾液嚥下回数は増加し,音節交互反復運動では発生回数の増加がみられた.この結果から,頸部を中心とする嚥下体操は唾液分泌を促進させ,口腔周囲の筋収縮が効率的に活動を促進されることが示された.今回のデータから,異なった食物と運動との組み合わせにより,脳活動および筋活動を促進することが示された.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 嚥下障害を呈する介護老人保健施設入所者に対する嚥下体操の有効性2011

    • 著者名/発表者名
      嶋崎貴士
    • 雑誌名

      金沢大学医学系研究科保健学専攻学位論文

      巻: 1 ページ: 1-20

  • [雑誌論文] 摂食が脳活動にあたえる影響について2011

    • 著者名/発表者名
      新田谷真紀
    • 雑誌名

      金沢大学保健学科作業療法学専攻卒業研究論文集

      巻: 29 ページ: 123-126

  • [雑誌論文] 連続嚥下および食物形態が嚥下動態に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      山下尚子
    • 雑誌名

      金沢大学保健学科作業療法学専攻卒業研究論文集

      巻: 28 ページ: 114-117

  • [雑誌論文] 連続指示嚥下および介助嚥下が頸部生体信号と脳波に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      清水順市, 安達竜矢, 山下尚子, 他
    • 雑誌名

      日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌

      巻: 14巻3号 ページ: 553

  • [雑誌論文] Analysis of EEG during the drinking in adult people2010

    • 著者名/発表者名
      J.Shimizu, M.Yoshioka, et al
    • 雑誌名

      Clinical Neurophysiology

      巻: 121(S1) ページ: 247

  • [学会発表] Analysis of EEG during the drinking in adult people2010

    • 著者名/発表者名
      J.Shimizu, M.Yoshioka
    • 学会等名
      29^<th> International congress of clinical neurophysiology.
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県)
    • 年月日
      2010-10-30
  • [学会発表] 連続指示嚥下および介助嚥下が頸部生体信号と脳波に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      清水順市, 安達竜矢, 山下尚子, 他
    • 学会等名
      第16回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ(新潟県)
    • 年月日
      2010-09-04

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公開日: 2012-07-19  

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