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2008 年度 実績報告書

ビタミンB1欠乏症候群の発現に関与する遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 20500715
研究機関福岡女子大学

研究代表者

濱田 俊  福岡女子大学, 人間環境学部, 准教授 (60282349)

研究分担者 濱田 香世子  福岡女子大学, 人間環境学部, 学術研究員 (20448814)
キーワード栄養学 / 生体分子 / 脳神経疾患 / 遺伝子 / 脳・神経 / ビタミンB1 / 細胞死
研究概要

チアミン欠乏に対して高感受性を示すマウス系統と低感受性を示す系統(C57BL/6)とで、チアミンに関連する蛋白質のcDNAに塩基配列の違いがあるかどうか検討した。今年度はまずウェルニッケ・コルサコフ症候群で酵素活性の違いが報告されているトランスケトラーゼについて比較したが、両者に塩基配列の違いは認められなかった。次に、チアミントランスポータのひとつと考えられているSLC19A3について解析を進めている。
チアミン欠乏抵抗性遺伝子座の探索:チアミン欠乏高感受性マウス(雌)と低感受性系統(雄)との雑種第一代(F1、雌)を高感受性系統マウスの雄に戻し交配し(F2)を作成した。F2に対してチアミン欠乏実験を行ったところ、約20匹全てが低感受性の表現型を示した。このため、チアミン欠乏に抵抗性の表現型は、母性遺伝する可能性、あるいは複数存在する抵抗性遺伝子が独立に作用する可能性が考えられた。
チアミン欠乏高感受性マウスのローターロッドによる評価:チアミン欠乏症状の定量的な解析を行うため、ローターロッドによる検討を行った。その結果、予想に反し、死亡率やけいれんなどの神経学的異常で評価すると低感受性とされるC57BL/6マウスのほうが、高感受性マウスに比べてより早期から協調運動障害が現れることが明らかになった。
遺伝子欠損マウスによる検討:エタノール刺激によりNMDA型グルタミン酸受容体のチロシンリン酸化を行い、その機能を調節することが知られているFyn、および、チアミン欠乏により発現量が変化することが示されているコンプレキシンIIについて、それぞれ遺伝子欠損マウスを入手した。Fynマウスについては、解析に必要なホモ欠損およびヘテロマウスが得られたので、チアミン欠乏実験を行い脳の神経病理学的な解析を進めている。コンプレキシンIIマウスに関しては繁殖を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Down-regulation of protocadherin-a A isoforms in mice changes contextual fear conditioning and spatial working memory.2008

    • 著者名/発表者名
      Fukuda E, Hanada S, et al.
    • 雑誌名

      European Journal of Neuroscience 28

      ページ: 1362-1376

    • 査読あり
  • [学会発表] チアミン(ビタミンB1)欠乏により生じる嗅球での神経細胞死とその系統差2009

    • 著者名/発表者名
      濱田俊, 荒木彩, 今枝真祐子, 濱口-濱田香世子
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 発表場所
      岡山理科大学、岡山
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] チアミン(ビタミンB1)欠乏により生じる領域特異的神経細胞死のマウス系統差2008

    • 著者名/発表者名
      濱田俊、今枝真祐子、濱口-濱田香世子
    • 学会等名
      第31回日本神経科学大会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム、東京
    • 年月日
      2008-07-10
  • [備考]

    • URL

      http://www.fwu.ac.jp/nh/hamada/hamada.htm

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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